2003年に公開された映画の感想
この記事は、2003年に公開された映画の感想に関する記事です。
情報
この記事に関する情報について、記述していきます。
- 筆者はこの記事に「ネタバレ」を含ませています。
- 評価の際に使用している「S・A・B・C」に関しては、Sが最高評価、Cが最低評価を表します。
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
下記の文章は、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の評価&感想に関する文章です。
U-NEXTで鑑賞。
評価
評価はBです。
二番煎じなところ、テンポが若干悪かったところが評価の要因。
テンポが若干悪いのは、群像劇なら仕方ないかなとも思います。
ただ、二番煎じなところはツラかった。
「二つの塔」の角笛城の戦いも、王の帰還のペレンノール野の合戦も、正直内容が似てます。
大軍と大軍が戦って、援軍が来て勝つという流れ。
せめて、エルフやドワーフなどの他の種族の援軍が来てくれれば、また違ったのかなと。
ローハン軍が頑張りすぎ&出演しすぎ(笑)
最後は割とハッピーエンドであり、そこは好き。
主人公の冒険が想像を超えて暗かったところは、個人的にあまり好きではなかったです。
終盤のフロド、目が常に死んでて体ボロボロで、かわいそうだった。
評価はB。
感想
下記の文章は、映画『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の感想に関する文章です。
無能サウロン
本作のサウロンは無能だったなと思います。
-
フロドとサムを見つけかけたのに、陽動作戦に引っかかってすぐに目を逸らしてしまう
-
指輪を捨てに来ていることは何となく予想出来ているはずなのに、捨てられる予定の場所に兵士を配置していない
上記2つが、サウロンが無能だと思う理由です。
サウロンが有能だとすぐに物語が終わってしまうとは思いますが、それでももう少し有能にしてあげてもヨカッタのかなと。
終始、ただ大きな目をギョロギョロさせてたオジサンだった…という印象しかない。(オジサンではないor女の子だったらスマン。)
冷静に考えてみると、これだけ長い間指輪を奪還できていないサウロンは、凄まじく無能だなと思います。
ゴラム、ビルボ、フロド、この3人から指輪を奪える可能性はあったのに、奪えず。
誰かが指輪をはめれば指輪の居場所が分かるはずなのに、奪えず。
刺客を送ることは何度でも出来たはずなのに、何故かフロドに数回しか送らず。
もしかしたらビルボやゴラムに刺客を送っていた可能性もあるにはありますが、だとすればこの2人(もしくは2人の仲間)に刺客が撃退されているということになります。
冥王やめちまえ。
無能ゴラム
ゴラムも無能だったなと思います。
ゴラムは明らかにフロドやサムより腕力が強いです。
更に、寝込みを襲える機会はいくらでもあったはず。
それなのに、フロドから指輪を奪えなかった。
これに関しても、サウロン同様、「ゴラムが強すぎたら物語が速攻で終わる」ということは理解出来ます。
ただ、だとしたらもう少し自然に描写してほしかったなと思います。
割と序盤にゴラムが剣で斬られるなどしてどこか行って、最後の最後で出てくるとか。
割と長時間一緒にいたのに指輪を奪えないというのは、マジで不自然だなと。
ゴラムがもう少し弱ければね、自然だったと思います。
指輪を破壊する際に必要なもの
指輪の誘惑が強すぎる以上、指輪を破壊する為には「誰かの犠牲&指輪の所有者以外の生物」が必要だったのかなと思いました。
本作に関しては、ゴラムの命&フロドですね。
あそこまで指輪を捨てようと決心していたフロドでも、最後の最後は「へっへっへ、捨てないぞ!!」と豹変していました。
つまり、指輪に誘惑されている生物が指輪を破壊することは不可能だということ。
ならば、指輪の所有者以外の生物が、指輪の所有者ごと指輪を破壊するしかないのかなと。
命を奪う必要があるのか、それとも腕を切り落とすなどで済むのかは、その場の状況によります。
ただ、犠牲0で指輪を破壊することがかなり難しいということは確実のはず。
「指輪の誘惑に耐性を持つ生物」がいるとすれば、犠牲0で破壊することは可能だと思います。
サムは指輪の誘惑に耐性を持っているような気はしますが、長時間指輪を持ったらサムでも誘惑されるのかもしれないなとも思ったり。
指輪の誘惑
サムって、指輪の誘惑に耐えていたような気がしますよね。
本作の途中のシーンで「サムが誘惑されているとフロドが勘違いする」シーンはありましたが、あれは実際に誘惑されているわけではなかったです。
え?サムは指輪の誘惑に対して耐性を持ってる?
もしサムが耐性を持っているなら、もう「ロード・オブ・ザ・サム」でOKです。
ロード・オブ・ザ・リングの序盤でフロドを庭師道具でぶん殴って、サムが指輪を捨てに行けばOK。
ずっと捕虜フロド
フロドはず〜っと捕虜です。
前作ではファラミアの捕虜、本作ではオーク&デカ蜘蛛の捕虜。
何だこの人生。
指輪を捨てに行ってるだけなのに、何故ここまで苦難を経験しなければならないのか。
敵の捕虜になるのはまだわかる。
でも、ファラミアの捕虜はおかしいやろ!!
指輪を捨てる側は、しっかりと意思疎通して、フロドを応援してや!!
…と興奮しながら叫びたくなるほどに、フロドはかわいそうだなと思います。
作者は「ドS」or「ドM」
フロドは痛い経験ばかりしています。
時には武器で刺され、時には蜘蛛に毒を注入され、時には指輪に変なもの見せられ、時には指を食いちぎられたりします。
上記を考慮すると、作者はドMorドSなのかなと推察することが可能。
ドMならば、フロドにつらい経験をさせることによって、自分がつらい経験をしてるかのように思っているのかも。
ドSならば、フロドにつらい経験をさせることによって、楽しんでいるのかも。
そのどちらでもなく、ただ物語を面白くする為にフロドにつらい経験をさせている可能性も当然あります。
…もう少しフロドの笑顔が増えるような物語にしてくれてもヨカッタんやで?
100億人求婚サム
サムはずっと素晴らしかったです。
フロドが指輪に誘惑されまくってサムにツラくあたっても、フロドに「もうお前帰れや」と言われても、結局サムはフロドを見捨てなかった。
これは、もはや主人公です。
この映画は、主人公がたくさんいる映画なんだなと、サムを観ていて思いました。
アラゴルンも主人公、フロドも主人公、サムも主人公。
で、サムはずっとイケメンだったなと思います。
心に関しては、アラゴルンよりもサムの方がイケメンだったかもしれない。
だとすれば、サムはこれから100億人に求婚されるはずです。
結局、この世の中は「心」が重要だと思います。
見た目よりも心、そして、心が成熟することによって得られる「自信」が重要。
本作に関しては、サムは最初に結婚してましたよね?
あれはサムの心が素晴らしく、そしてその心がサムに自信を与えたからだと思います。
まぁそんなことはどうでもよくて、サムはイケメンだからアラゴルンよりモテるべきだ!!と筆者は思います。
結局アラゴルンがサムよりモテることは分かっていますが、それでもヒッソリ信じたい。
最後どこ行ったの?
終盤のシーンで、フロド達が船でどこかに行ってましたよね?
あれどこ行ったの?と思いました。
適当に調べてみたところ、エルフの世界(本拠地?)に行ったみたいです。
ま〜、死んでなくてヨカッタ。
サム達とフロドは、あの後もう会えないのかな?
だとしたら悲しいけれど、生きてるならまぁええか。
ガンダルフが何とか魔法使って、テレビ電話くらいしてくれるやろ。
エルフとドワーフとエント
最後の戦い(ペレンノール野の合戦、ゴンドールの都「ミナス・ティリス」を守る戦い)に、多くのエルフ&ドワーフは参加していないように見えました。
エントに関しては1人も参加していなかったような…。
何でや…。
と思って色々調べてみたところ、ドワーフやエルフもサウロンに襲われてたらしいです。
なので、援軍に来れなかったらしい。
…エントは!?
サルマンを監視してて、来れなかったんだよね…?
かわいい幽霊達
幽霊兵士達が、会ったばかりのアラゴルンの言う通りに動いててカワイイなと思いました。
アラゴルンが王家の血を継いでいること、王家の命令に背いて呪われてしまったトラウマがあること、これらを考慮して幽霊達がアラゴルンに協力したことは理解しています。
それを理解して観てみても、やっぱりカワイイ。
あんなに恐い見た目なのに、トラウマを経験して素直に従ってるところが可愛すぎる。
もしかしたら、幽霊達は本作唯一の萌えキャラかもしれない。
最後はしっかり成仏できたようなので、ヨカッタヨカッタ。
過労兵士
ローハンの兵士達は過労なのではないか?と心配になるレベルで働かされてます。
角笛城の合戦からの、ペレンノール野の合戦。
ブラック企業です。
この世の命運がかかっていることは理解出来ますが、それにしてもかわいそう。
死ぬか、戦うか。
やはり、戦争は無いほうがイイですね。
デネソールは無能か?
ミナス・ティリスの執政デネソールは無能なのか?
個人的には、「無能ではあるが、結構仕方ないな」という気がします。
愛する長男ボロミアを失い、サウロンは大軍勢で攻めてくる。
この苦難を一気に経験してしまえば、多少狂っても仕方はないのかなと。
こういう時の為に、やはり権力は分散させておくべきだなと思い知らされました。
ただ、ファラミアを焼こうとしたのは謎すぎて擁護不可。
まだ生きている息子を、何故焼く?
この世という地獄から一緒に逃げ出す為か?
だとしても、息子の意思を無視する行動であり、擁護不可。
やはりデネソールはクソソール。
エオウィン&魔王
アングマールの魔王はエオウィンとメリーの連携によって倒されました。
雑魚すぎて笑える。
確かにエオウィンは優秀ではあるが、戦に関してはかなり素人だったはず。
メリーはただのホビット。
この2人に負ける魔王とは、果たして本当に王なのか。
魔王を擁護するとすれば、エオウィン(ローハンのセオデン王の姪。姫。)はかなり強かったので負けても仕方ないかなとも思います。
エオウィンは、この前に象も倒してましたからね。
しかも、双剣で両足を斬っただけで倒してる。
パワーS、センスS、可愛さS。
こりゃ勝てないよ、陰気な魔王では。
ロード・オブ・ザ・リング映画3部作の感想まとめ
期待通り名作でしたが、 意外と期待を超える物語ではなかった… というのが個人的な印象です。
観るのが遅かったのかもしれない(笑)
2001〜2003年の映画であることを考慮すると、間違いなく名作です。
2024年の今観てみると、ストーリーは少し刺激や複雑さが足りないかなと思います。
シンプルな冒険物語。
ま、原作が滅茶苦茶古典なので、物語を多少薄いと感じてしまうことは仕方ないとも思いますね。
戦争シーンは盛り上がりまくるので、それ目当てで観るのもアリ。